せっかくの楽しい海水浴。青い空と透明な海を満喫したはずなのに、帰り道で鏡を見たら「顔が真っ赤でガサガサ……」「体中がヒリヒリして痛い!」なんて経験はありませんか?
実は、海は私たちが想像している以上に肌にとって過酷な環境です。潮風や強い日差し、そして海水そのものが持つ性質が、知らぬ間に肌のバリア機能をボロボロにしてしまうのです。
今回は、海で肌荒れが起こる本当の原因から、現地ですぐにできる対策、そして帰宅後のレスキュースキンケアまでを徹底的に解説します。これを読めば、次の海辺のレジャーを心から楽しめるようになるはずです。
なぜ海に行くと肌が荒れるのか?4つの主な原因
「日焼け止めを塗っていたのに荒れてしまった」という方は多いですが、実は日焼け以外にも肌を攻撃する伏兵が潜んでいます。まずは敵を知ることから始めましょう。
1. 海水の「塩分」と「浸透圧」による脱水
海水の塩分濃度は約3.5%です。これは人間の体液よりもずっと高い濃度。理科の実験を思い出してみてください。濃度の高い液体に触れると、細胞内の水分は外へと吸い出されてしまいます。これが「浸透圧」の仕組みです。
海水に浸かっている間、肌の水分はじわじわと奪われ、角質層はカラカラの状態に。さらに海から上がった後、肌表面に残った海水が蒸発すると、微細な塩の結晶が残ります。これがヤスリのように肌を刺激し、深刻な乾燥と炎症を引き起こすのです。
2. アルカリ性に傾く肌のpHバランス
健康な人の肌は、雑菌の繁殖を抑えるために「弱酸性」に保たれています。しかし、海水は「弱アルカリ性」です。長時間海に入っていると、肌の表面がアルカリ性に傾き、バリア機能が一時的にストップしてしまいます。
この状態の肌は非常に無防備です。普段は何ともないようなわずかな刺激にも過敏に反応し、赤みやかゆみが出やすくなります。
3. 容赦ない紫外線と砂の物理刺激
海辺の紫外線は、街中とは比較になりません。上空から降り注ぐ直射日光に加え、白い砂浜や海面からの反射光が襲いかかります。この「ダブルの紫外線」が肌のDNAを傷つけ、火傷と同じ状態(サンバーン)を作ります。
また、風で舞い上がる砂や、タオルで砂を払う際の摩擦も無視できません。目に見えない小さな傷が肌表面に無数につくことで、そこから海水や雑菌が入り込み、ニキビや湿疹の引き金になります。
4. 海洋生物によるアレルギー反応
「チクチクする」と感じる場合、プランクトンやクラゲの幼虫、あるいは目に見えない寄生虫による「海水浴皮膚炎」の可能性があります。これらは単なる乾燥とは異なり、強いかゆみやブツブツを伴うのが特徴です。
海に行く前に仕込む!肌荒れを最小限にする事前準備
トラブルが起きてから焦るよりも、行く前の「守り」を固める方が遥かに楽です。
徹底した「前日保湿」
海に行く前夜は、これでもかというほど保湿を徹底してください。バリア機能が整った、潤い満タンの肌は、外部刺激を跳ね返す力を持っています。セラミド配合の美容液などで、肌の隙間を埋めておくイメージです。
日焼け止めの正しい選び方
海では必ず「ウォータープルーフ」かつ「SPF50+/PA++++」を選びましょう。また、環境への配慮も大切です。ハワイやパラオなど一部の地域では、サンゴ礁を守るために特定の成分(オキシベンゾンなど)を含む日焼け止めの使用が規制されています。
日焼け止め ノンケミカル のような、肌にも環境にも優しいタイプを持っておくと安心ですね。
究極の防御は「物理遮断」
どんなに優秀な日焼け止めも、水に濡れれば少なからず落ちてしまいます。最も確実な対策は、肌を露出しないこと。
- ラッシュガードの着用
- つばの広い帽子の使用
- サングラスで目からの紫外線吸収を防ぐ
これだけで、帰宅後の肌の状態は劇的に変わります。
現地で実践!海から上がった直後のレスキュー行動
海での過ごし方一つで、その後の肌荒れの重症度が決まります。
「真水シャワー」が最大の鍵
海から上がったら、何よりも優先すべきは「真水で全身を洗い流すこと」です。
肌に残った塩分、アルカリ性の成分、砂、プランクトン。これらを放置するのが一番のNG行為。特に首筋、耳の後ろ、膝の裏などは塩分が残りやすく、後でヒリヒリしやすいポイントです。念入りに洗い流しましょう。
拭くときは「押さえるだけ」
シャワーの後はタオルでゴシゴシ拭きたくなりますが、グッと堪えてください。海水でふやけた肌は非常にデリケートです。清潔なタオルを肌に当て、水分を吸い込ませるように優しくプッシュしましょう。
保湿の「仮塗り」を忘れずに
シャワー後は急激に乾燥が進みます。本格的なケアは帰宅後で構いませんが、現地ではアロエジェルやミスト化粧水などで、とりあえずの水分補給をしておきましょう。冷感のあるタイプなら、日焼けのほてりも鎮めてくれます。
帰宅後の集中ケア:ヒリヒリを鎮めるステップ
家に着く頃には、肌はヘトヘトに疲れ切っています。ここからは「守り」から「再生」のケアに切り替えましょう。
ステップ1:徹底した冷却(クーリング)
もし肌が熱を持って赤くなっているなら、それは「火傷」です。スキンケアの前に、まずは冷やしましょう。
冷たいシャワーを浴びるか、保冷剤を巻いた濡れタオルを患部に当てます。赤みが引くまで、最低でも15分〜20分は冷やすのが理想的です。
ステップ2:洗顔は「泡」が主役
顔を洗う際は、普段よりもたっぷりの泡を作ってください。手が肌に直接触れないくらいの弾力泡で、包み込むように洗います。日焼け止めを落とすために洗浄力の強いクレンジングを使いたくなりますが、乾燥がひどい時は低刺激なものを選びましょう。
ステップ3:水分補給と「油分の蓋」
肌が落ち着いたら保湿です。ただし、この時の肌は刺激に弱いため、アルコール(エタノール)入りの化粧水は避けましょう。「しみる」と感じるものは一旦お休みしてください。
低刺激 化粧水 でたっぷり水分を与えた後は、ワセリンや乳液などの油分でしっかり蓋をします。
ステップ4:内側からのビタミン補給
外側からのケアと同じくらい大切なのが、インナーケアです。
- ビタミンC: メラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を助けます。
- ビタミンE: 血行を促進し、肌のターンオーバーを整えます。
- L-システイン: 代謝を助け、シミ対策に有効です。
サプリメントや、フルーツ(キウイやイチゴなど)を意識して摂るようにしましょう。
こんな時はどうする?よくあるトラブル対処法
ニキビができてしまったら
海水の汚れや日焼け止めの詰まりによって、海帰りにニキビができることはよくあります。無理に潰すのは厳禁です。殺菌効果のある薬用洗顔料を使い、清潔を保ちましょう。悪化しそうな場合は、早めに皮膚科を受診してください。
皮が剥けてきたら
日焼け後に皮が剥けてくると、ついつい自分で剥きたくなりますよね。でも、これは絶対にやめてください。無理に剥がすと、まだ準備ができていない下の未熟な皮膚が露出し、さらなる炎症やシミの原因になります。
自然に剥がれ落ちるまで、保湿を続けて見守るのが正解です。
かゆみが止まらない
もし強いかゆみや湿疹が出ているなら、それはアレルギー反応かもしれません。市販の抗ヒスタミン成分配合の軟膏を使用するか、範囲が広い場合は医師の診断を仰いでください。
海の肌荒れはなぜ起こる?原因別の対策とヒリヒリを防ぐ正しいスキンケアを徹底解説:まとめ
海での肌荒れは、塩分・紫外線・アルカリ性という三重苦によって引き起こされます。しかし、原因を知り、正しい手順でケアをすれば、トラブルは最小限に抑えることが可能です。
大切なポイントを復習しましょう。
- 行く前の**「徹底保湿」**でバリアを張る。
- 現地では**「真水シャワー」**で塩分を即座にオフ。
- 帰宅後は**「冷却」と「低刺激ケア」**に徹する。
もし、海から帰ってきて「いつもより肌が乾燥しているな」と感じたら、まずは セラミド 美容液 などを取り入れて、肌の土台を立て直してあげてくださいね。
自然のエネルギーをチャージできる海は、素晴らしい場所です。正しい知識という最強の装備を持って、美しいビーチでの時間を思いっきり楽しんでください!

コメント