鏡を見るたびに気分が落ち込んでしまう、顔の赤みやヒリヒリ感。「いつもの化粧水がしみる」「肌が熱を持っていて痛がゆい」そんな状態になると、どうケアしていいか分からず不安になりますよね。
実は、肌がヒリヒリして赤くなっているときは、肌の表面にある「バリア機能」が悲鳴を上げているサインです。ここで良かれと思って過剰なケアをしてしまうと、かえって症状を悪化させてしまうことも少なくありません。
今回は、肌荒れによる赤みやヒリヒリの正体を解き明かし、今すぐ実践すべき「守りのケア」について詳しくお伝えしていきます。
なぜ肌荒れで赤みやヒリヒリが起きるのか?その正体を知る
まず知っておきたいのは、なぜ肌が敏感に反応しているのかという理由です。私たちの肌のいちばん外側には、厚さわずか0.02mmほどの「角層」があり、外部の刺激から肌を守るバリアの役割を果たしています。
このバリア機能が低下すると、普段なら何ともない洗顔や化粧水、さらには空気中のほこりや紫外線さえも「異物」として肌の奥に侵入してしまいます。その結果、肌の内部で微細な炎症が起き、血流が増えて「赤み」となり、神経が刺激されて「ヒリヒリ」とした痛みを感じるようになるのです。
バリア機能を壊す主な要因は以下の通りです。
- 空調による乾燥や冬の低湿度
- 洗顔時のゴシゴシ擦る摩擦
- 紫外線によるダメージ
- 花粉や黄砂、PM2.5などの付着
- 不規則な生活やストレスによるターンオーバーの乱れ
自分の肌が今、どの要因によってダメージを受けているのかを振り返ってみることが、改善への第一歩になります。
今すぐ中止!肌荒れを悪化させる間違った習慣
肌が荒れているときは、何かを与えようとするよりも「余計なことをしない」ことが重要です。良かれと思ってやっているその習慣が、実は回復を遅らせているかもしれません。
まず、スクラブ入りの洗顔料や、洗浄力の強いオイルクレンジングの使用は一旦ストップしましょう。必要な皮脂まで奪い去り、むき出しの状態の肌をさらに痛めつけてしまいます。
また、美白成分やエイジングケア成分が高濃度で配合された美容液も、今の時期は刺激になりやすいです。ビタミンC誘導体やレチノールといった成分は非常に効果的ですが、バリア機能が壊れている肌には「強すぎる」場合があります。「高い化粧水だから効くはず」と無理して使い続けるのは逆効果です。
シートマスクを長時間貼りっぱなしにするのもNGです。乾燥したマスクが逆に肌の水分を吸い取ってしまい、さらなる乾燥とヒリヒリを招く原因になります。
赤みとヒリヒリを鎮める「守りのスキンケア」の鉄則
肌が敏感なときは、スキンケアの工程を最小限に絞る「引き算」の考え方が大切です。
洗顔は、たっぷりの泡で肌を包み込むように行います。指が肌に触れないくらいの厚い泡を作り、32度から34度程度のぬるま湯で優しくすすぎましょう。熱いお湯は肌の保湿成分を溶かし出してしまうので厳禁です。
洗顔後の保湿は、肌のバリア機能を補う成分に注目してください。特におすすめなのが「セラミド」や「ヘパリン類似物質」を配合したアイテムです。これらは水分を抱え込む力が強く、弱ったバリア機能をサポートしてくれます。
もし化粧水さえもしみて痛いという場合は、無理に水分を補おうとせず、白色ワセリンだけで保護するのも一つの手です。ワセリンは肌に浸透せず、表面に膜を張って外部刺激をシャットアウトしてくれるため、究極の「守り」のケアになります。
敏感な時期に頼りになるアイテムをいくつかご紹介します。
これらの製品は、刺激になりにくい成分設計がされており、炎症を抑える有効成分が配合されているものが多いので、困った時の選択肢として持っておくと安心です。
体の内側からバリア機能を立て直す方法
外側からのケアと同じくらい大切なのが、インナーケアです。肌の細胞は私たちが食べたものから作られています。
特に意識して摂取したいのが、ビタミンB群です。ビタミンB2やB6は脂質の代謝を助け、皮膚や粘膜の健康維持をサポートしてくれます。納豆やレバー、鶏肉などを意識して取り入れてみてください。
また、十分な睡眠も欠かせません。成長ホルモンは眠っている間に分泌され、ダメージを受けた肌細胞を修復してくれます。ヒリヒリが気になって眠れないときは、枕カバーを清潔なシルクや柔らかい綿素材に変えたり、寝室の湿度を50〜60%に保つようにしたりして、環境を整えましょう。
ストレスも肌荒れの大敵です。ストレスを感じると自律神経が乱れ、肌への血流が滞ってしまいます。短時間でもリラックスできる時間を作り、心身ともに休ませてあげることが、結果として肌の回復を早めることにつながります。
病院へ行くべきか?セルフケアで様子を見るかの判断基準
多くの場合は適切なスキンケアで改善しますが、中には専門的な治療が必要なケースもあります。
もし、以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診してください。
- 数日間セルフケアを続けても症状が全く変わらない
- 夜も眠れないほどのかゆみや痛みがある
- 赤みが顔全体に広がり、熱感がある
- 小さな水ぶくれや、じゅくじゅくとした汁が出ている
- 特定の化粧品を使った直後に激しく腫れた
これらは単なる肌荒れではなく、接触皮膚炎(かぶれ)や脂漏性皮膚炎などの疾患である可能性があります。医師の診断を受け、適切な外用薬(ステロイド剤や非ステロイド性抗炎症薬など)を処方してもらうことが、跡を残さず早く治す近道です。
また、慢性的に顔が赤い場合は「酒さ(しゅさ)」という病気の可能性もあります。自分の判断で薬を塗り続けるのではなく、プロの目で見てもらう勇気を持つことも大切です。
肌荒れで顔が赤い・ヒリヒリする原因と対策は?正しいスキンケアと改善法を専門医視点で解説
肌荒れで顔が赤くなったり、ヒリヒリしたりするのは、決してあなたのケアが足りないからではありません。むしろ、頑張りすぎて肌が疲れてしまっている可能性が高いのです。
赤みやヒリヒリが出ているときは、肌からの「休ませて」というメッセージだと受け止めましょう。多機能なスキンケアをお休みし、優しく洗い、しっかり守る。そして、栄養のある食事を摂ってゆっくり眠る。このシンプルな繰り返しが、健康な肌を取り戻す最短ルートです。
最後に、敏感な時期の肌を優しくサポートしてくれる、信頼性の高いアイテムを改めてリストアップしておきます。
- IHADA 薬用ローション(不純物の少ないワセリン配合で安心感があります)
- キュレル 潤浸保湿 化粧水(セラミドケアの王道です)
- カルテHD 高保湿化粧水(ヘパリン類似物質で内側から潤います)
焦らず、一歩ずつ自分の肌と向き合っていきましょう。今日行った優しいケアが、数日後の健やかな肌を作ります。もし不安が消えないときは、無理をせず専門家に相談してくださいね。あなたの肌が、一日も早く落ち着きを取り戻せるよう願っています。

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