お正月や冬のシーズン、ついつい手が伸びてしまう「お餅」。焼いて香ばしく、煮てモチモチの食感は日本人のソウルフードとも言えますよね。しかし、お餅を連日食べた後に「あれ?急にニキビができた」「なんだか肌がゴワゴワして痒い……」と鏡を見て落ち込んだ経験はありませんか?
実は、お餅と肌荒れには切っても切れない深い関係があります。美味しいからといって無策に食べ続けてしまうと、肌のコンディションは一気に崩れてしまう可能性があるのです。
今回は、なぜお餅が肌荒れを引き起こすのかという科学的な理由から、肌を守るための賢い食べ方、そして荒れてしまった後のレスキュー法まで、美肌を諦めたくないあなたのために徹底解説します。
なぜお餅を食べると肌荒れやニキビが起きやすいのか
「お米も餅も元は同じなのに、どうしてお餅だけ肌に悪いの?」と疑問に思うかもしれません。その答えは、お餅特有の成分と、私たちの体の代謝システムにあります。
高GI食品による血糖値の急上昇
お餅の原料である「もち米」は、普通のご飯(うるち米)に比べて消化吸収が非常に速いという特徴があります。これは、でんぷんの構造がほぼ100%「アミロペクチン」という枝分かれの多い鎖でできているため、消化酵素が働きやすいからです。
お餅を食べると、体内の血糖値はロケットのように急上昇します。これがいわゆる「高GI(グリセミック・インデックス)食品」の影響です。血糖値が急激に上がると、体はそれを下げようとして「インスリン」というホルモンを大量に分泌します。
このインスリンには、実は男性ホルモンを活性化させ、皮脂腺を刺激する副作用があります。過剰に分泌された皮脂は毛穴に詰まり、アクネ菌の餌となって、ニキビや炎症を招く直接的な原因となってしまうのです。
ビタミンB群の「枯渇」が招くバリア機能低下
お餅は非常にエネルギー密度の高い食品ですが、その糖質をエネルギーに変えるために必要な「ビタミンB1」や、脂質の代謝を助ける「ビタミンB2」がほとんど含まれていません。
お餅をたくさん食べると、体内の限られたビタミンB群がお餅の代謝のために優先的に使い果たされてしまいます。すると、皮膚の粘膜を健康に保ち、ターンオーバーを正常化させるためのビタミンが不足し、肌のバリア機能が低下します。結果として、肌が乾燥しやすくなったり、吹き出物が治りにくくなったりする負のスパイラルに陥るのです。
東洋医学で見る「熱」の蓄積
漢方の考え方では、もち米は「温性」が非常に強い食材とされています。適量であれば冷え性の改善に役立ちますが、摂りすぎると体内に過剰な「熱」がこもります。この熱が肌表面に現れると、炎症を伴う赤いニキビや、熱感のある痒み、赤ら顔といった肌トラブルとして噴出することがあります。
餅による肌荒れを防ぐための「太らない・荒れない」食べ合わせ
お餅が肌に負担をかけるからといって、大好きな味を完全に断つのはストレスですよね。ストレスもまた肌荒れの原因になります。大切なのは「何と一緒に、どう食べるか」という工夫です。
血糖値を上げない「ベジタブルファースト」の徹底
お餅をいきなり口にするのは、肌にとって最も危険な行為です。まずは食物繊維が豊富な野菜、キノコ、海草類を先に食べましょう。食物繊維が胃腸の壁をコーティングし、後から入ってくるお餅の糖質吸収を穏やかにしてくれます。
特におすすめなのが、お餅を食べる前に「具だくさんの雑煮」として野菜をたっぷり摂取することです。小松菜やごぼう、大根などを先にしっかり噛んで食べるだけで、血糖値のスパイクを抑えることができます。
消化を助ける最強のパートナー「大根おろし」
古くから伝わる「からみ餅(おろし餅)」は、理にかなった最高の美肌メニューです。生の大根には「アミラーゼ」という炭水化物の消化を助ける酵素が豊富に含まれています。
お餅と一緒にたっぷりのおろし大根を食べることで、胃腸の負担を減らし、未消化物による腸内環境の悪化を防ぐことができます。腸の乱れは肌の乱れ。大根おろしを添えるだけで、翌朝の肌のコンディションに差が出ます。
代謝をサポートする「納豆」や「きな粉」
お餅に足りないビタミンB群やタンパク質を補うには、納豆やきな粉を組み合わせるのが正解です。納豆やきな粉を取り入れることで、糖質の代謝をスムーズにし、皮脂の過剰分泌を抑えるサポートが期待できます。
ただし、きな粉餅にする際は砂糖の入れすぎに注意しましょう。砂糖もまた高GI食品であり、お餅とのダブルパンチで肌を直撃してしまいます。
既に肌荒れしてしまった時のレスキューケアと生活習慣
もしも「お餅を食べすぎてニキビができてしまった!」という場合でも、早めの対処で悪化を防ぐことが可能です。今すぐ取り入れたいリセット術をご紹介します。
食事の主役を「玄米」や「雑穀」にシフトする
お餅による肌荒れを感じたら、まずは3日間、主食を白米やお餅から玄米や雑穀米に切り替えてみてください。これらはビタミンB群や食物繊維が豊富で、血糖値の上昇も緩やかです。体内のミネラルバランスを整え、肌の再生を促してくれます。
水分を意識的に摂って「巡り」を良くする
糖分を摂りすぎた体は、水分を溜め込みやすく、代謝が滞りがちです。1日1.5〜2リットルを目安に、常温の水や白湯をこまめに飲みましょう。体内の老廃物を排出しやすくすることで、炎症の鎮静を早めます。
スキンケアは「守り」に徹する
肌が荒れている時は、高濃度の美容液や強いピーリングは逆効果になることがあります。まずは低刺激洗顔料で優しく汚れを落とし、高保湿化粧水と乳液でシンプルに保湿しましょう。
ニキビができている時は「油分を控えなきゃ」と思いがちですが、乾燥すると肌はさらに皮脂を出そうとしてしまいます。水分と油分のバランスを整えることを意識してください。
まとめ:餅で肌荒れ・ニキビが悪化する理由は?原因と美肌を守る食べ方・対処法を徹底解説!
お餅はエネルギー源として優れた食品ですが、その消化の速さと栄養バランスの偏りが、私たちの繊細な肌に影響を与えてしまうことがわかりました。
肌荒れの原因をまとめると以下の通りです。
- 急激な血糖値上昇による皮脂の過剰分泌
- 代謝に必要なビタミンB群の不足
- 東洋医学的な「熱」のこもり
これらを防ぐには、大根おろしや納豆といった「助っ人食材」を活用し、食べる順番を意識することが何よりの近道です。もし肌が荒れてしまっても、焦らず食事をリセットし、丁寧な保湿を心がければ肌は必ず応えてくれます。
古き良き日本の食文化であるお餅を、賢く楽しみながら、トラブル知らずの健やかな美肌をキープしていきましょう。お餅を食べる際は、ぜひこの記事でご紹介した工夫を思い出してみてくださいね。

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