冬の足音が聞こえてくると、空気の乾燥とともに気になるのがお肌のカサつきですよね。特に手荒れや粉を吹くような乾燥肌に悩んでいる方に、ぜひ試してほしいのが「花梨(カリン)の化粧水」です。
「カリンといえば喉飴じゃないの?」と思うかもしれませんが、実はカリンの種には驚くべき保湿パワーが秘められているんです。今回は、古くから伝わる知恵を活かした、手作り化粧水の決定版レシピをご紹介します。
カリンの種が「天然のヒアルロン酸」と呼ばれる理由
カリンを調理したことがある方ならご存知かもしれませんが、種を触るとヌルヌルとした独特の粘り気がありますよね。この正体は「クインシードエキス」と呼ばれる多糖類です。
このエキスは、高級な化粧品にも保湿成分として配合されるほど優秀なもの。肌の表面に薄い保水膜を張ってくれるので、水分が逃げるのを防ぎ、外部の刺激から肌を守ってくれるんです。まさに自然がくれた天然のヒアルロン酸。市販の化粧水では物足りないという乾燥肌さんにこそ、このしっとり感を体感していただきたいです。
準備するもの:材料選びのポイント
手作り化粧水の魅力は、何が入っているかすべて自分で把握できる安心感にあります。まずは以下の材料を揃えましょう。
- 花梨の種生の種が最もエキスが出やすいです。カリンの果実1個から、だいたい30粒から50粒ほどの種が取れます。
- ホワイトリカー(アルコール分35度)ホワイトリカーなどの蒸留酒を使います。アルコール度数が高いものを使うことで、防腐剤を入れなくても長期保存が可能になります。肌が非常に弱い方は、日本酒(純米酒)でも代用可能ですが、その場合は必ず冷蔵庫で保管してください。
- 清潔なガラス瓶煮沸消毒したものを用意しましょう。
- 精製水精製水は、原液を薄めて使う際に必要です。ドラッグストアなどで手軽に購入できます。
失敗しない!花梨の化粧水の作り方ステップ
それでは、具体的な手順を見ていきましょう。難しい工程は一切ありません。「漬けて待つだけ」のシンプルさが魅力です。
1. 種を取り出す
カリンを割り、中の種を丁寧に取り出します。このとき、種は水洗いしないでください。大切なヌメリ成分(エキス)が流れてしまうからです。周りに少し果肉がついていても問題ありません。
2. アルコールに漬ける
消毒したガラス瓶に種を入れ、種が完全に隠れるくらいのホワイトリカーを注ぎます。目安は「種1:アルコール3〜5」の割合です。
3. 熟成させる
直射日光の当たらない冷暗所に置きます。1日に1回、瓶を優しく振ってあげてください。3日ほど経つと、液体がトロッとしてきます。1週間から10日ほどで、種から十分なエキスが溶け出し、液体が琥珀色になってきます。
4. 濾して「原液」の完成
十分に粘りが出たら、清潔なガーゼや茶こしで種を濾します。これで「カリン化粧水の原液」が完成です。
賢い使い方と保存のルール
完成した原液は、そのままではアルコール濃度が高いため、肌の状態に合わせてカスタマイズして使いましょう。
- 全身用・ハンドケアにひどい手荒れや、かかとのガサガサには、原液をそのまま、あるいは少しだけ精製水で薄めたものを使うのがおすすめです。塗り込むと最初はベタつく感じがしますが、すぐにサラッとして、内側から潤う感覚が得られます。
- お顔用のデイリーケアに洗顔後の顔に使う場合は、原液1に対して精製水を3〜5倍の割合で混ぜて使いましょう。お好みでグリセリンを数滴加えると、さらにしっとり感が増します。
【保存期間について】
ホワイトリカーで作った「原液」は、冷暗所であれば1年〜2年ほど保存が可能です。時間が経つほどアルコールの刺激がまろやかになり、熟成された使い心地になります。ただし、精製水で薄めた「希釈液」は腐りやすいため、1〜2週間で使い切る分だけをこまめに作るようにしましょう。
知っておきたい薬機法と安全性のこと
手作り化粧水を楽しむ上で、大切なルールがあります。
まず、自分で作った化粧水は「自分自身で使う」ことが前提です。どれだけ良いものができても、許可なく他人に販売したり、譲渡したりすることは法律(薬機法)で制限されています。「これ、すごく効くから使ってみて!」と友人にプレゼントするのも、実は慎重になるべき行為なんです。あくまで自分や家族で楽しむ範囲に留めましょう。
また、カリンの種にはアミグダリンという成分が含まれていますが、外用(肌に塗る)として適切に薄めて使用する分には、古来より民間療法として親しまれてきた歴史があります。とはいえ、肌質は人それぞれ。初めて使うときは、必ず二の腕の内側などでパッチテストを行い、赤みや痒みが出ないか確認してくださいね。
花梨の化粧水の作り方!種から手作りして乾燥知らずのしっとり美肌へ導く秘訣のまとめ
いかがでしたか?捨ててしまいがちな「カリンの種」が、実は冬の乾燥から肌を守ってくれる最強のパートナーに変わるんです。
- 種は洗わずに漬けること。
- アルコール度数に注意して、保存期間を守ること。
- 使うときは肌に合わせて薄めること。
このポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に「天然の潤いベール」を手に入れることができます。
庭にカリンがなっているのを見かけたり、直売所でカリンを見つけたりしたら、ぜひ種を捨てずにこの化粧水を作ってみてください。一度このしっとり感を知ってしまうと、もう市販の化粧水には戻れなくなるかもしれませんよ。
手作りの温かみを感じながら、乾燥に負けない健やかな美肌を目指しましょう。
もし、保存容器を探しているなら、使いやすいスプレーボトルに入れておくと、お風呂上がりにシュッと全身に吹きかけられるので便利ですよ。あなたの冬のスキンケアが、もっと楽しく、もっと潤うものになりますように!

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