「最近、なんだか顔がヒリヒリする」「急にポツポツとした赤みが出てきた」
そんな悩みを感じていませんか?季節の変わり目は、私たちの肌にとって一年で最も過酷な時期と言っても過言ではありません。
昨日まで使っていたお気に入りのスキンケアが、今日から急に合わなくなる。そんな「ゆらぎ肌」の状態を放置してしまうと、深刻な肌トラブルに発展してしまうこともあります。なぜこの時期に肌が荒れてしまうのか、そのメカニズムを知ることから始めていきましょう。
なぜ季節の変わり目に肌が荒れるのか
最大の原因は、急激な気温の変化と湿度バランスの崩れにあります。私たちの体は一定の温度を保とうとエネルギーを使いますが、気温差が激しいと自律神経が乱れやすくなります。これが肌の代謝、いわゆるターンオーバーの乱れに直結するのです。
特に、気温が7度以上変化する「寒暖差」は、肌のバリア機能を維持するために必要な酵素の働きを低下させると言われています。バリア機能が弱まった肌は、少しの摩擦やホコリ、乾燥に対しても過敏に反応し、結果として赤みやカサつきとなって現れます。
また、春先であれば花粉や黄砂、秋口であれば夏の間に蓄積した紫外線ダメージも大きな要因です。これらが重なり合うことで、肌は常に「非常事態」のような状態になってしまうのです。
肌のバリア機能を支える「セラミド」の重要性
肌の表面にある角層では、細胞同士を繋ぎ止める「細胞間脂質」が重要な役割を果たしています。その主成分がセラミドです。
健やかな肌はこの成分が十分に満たされており、外部からの刺激を跳ね返すと同時に、内部の水分が逃げるのを防いでいます。しかし、季節の変わり目でターンオーバーが乱れると、この成分の生成が追いつかなくなります。
隙間だらけになった肌は、まさに「鍵をかけ忘れた家」のようなもの。乾燥した空気がどんどん入り込み、外からの刺激に無防備な状態になってしまいます。この時期のケアで最も優先すべきは、新しい成分を無理に取り入れることではなく、失われたバリアを補強することにあります。
繰り返す赤みを抑えるためのレスキュースキンケア
肌が赤くなっているときは、炎症が起きているサインです。この状態で「もっと栄養を与えなきゃ」と高濃度の美容液やパックを多用するのは逆効果になることがあります。まずは「守り」のケアにシフトしましょう。
洗顔の見直しが改善の第一歩
まずは、日々の洗顔方法を振り返ってみてください。肌が敏感な時期は、普段は何ともない「摩擦」が大きなダメージになります。
- 32度から35度くらいの、少し冷たいと感じる程度のぬるま湯を使う
- 洗顔料をしっかり泡立てて、手のひらが直接肌に触れないように転がす
- タオルで拭くときは、こすらずに「押さえる」だけで水分を吸い取る
熱すぎるお湯は、肌に必要な皮脂まで根こそぎ奪ってしまいます。また、クレンジングも洗浄力が強すぎないミルククレンジングやクレンジングジェルを選び、短時間で済ませるのが鉄則です。
化粧水がしみるときの対処法
「いつもの化粧水がピリピリして使えない」というときは、肌に微細な傷がついている証拠です。無理に使い続けず、アルコール(エタノール)フリーのものや、敏感肌用に開発された低刺激なものに切り替えましょう。
特におすすめなのが、消炎成分が配合されたアイテムです。
- グリチルリチン酸ジカリウム(炎症を抑える)
- アラントイン(肌の修復を助ける)
- ツボクサエキス(いわゆるCICA成分)
これらの成分が含まれた低刺激化粧水を、ハンドプレスで優しく馴染ませてください。コットンを使うと繊維の刺激で赤みが悪化することがあるため、この時期は「手」でケアするのがベストです。
仕上げの「保護」を徹底する
水分を補給した後は、必ず油分でフタをします。ただし、ベタつきを嫌って乳液だけで済ませるのは禁物です。
赤みが気になる部分は、より密閉力の高いワセリンや、バリア機能をサポートする保湿クリームを重ね塗りしましょう。特に夜、寝ている間は枕との摩擦や室内の乾燥にさらされるため、少し多めに塗って「保護膜」を作る意識を持つことが大切です。
インナーケアで土台から肌を立て直す
スキンケアによる外側からのアプローチと同じくらい重要なのが、体の中からのケアです。私たちの肌は、食べたものから作られています。
肌荒れ時期に積極的に摂りたい栄養素
- ビタミンB群:皮脂のバランスを整え、肌の再生を助けます。豚肉や納豆、レバーなどに多く含まれます。
- ビタミンC:抗酸化作用があり、ダメージを受けた肌の回復を早めます。果物やブロッコリーなどが代表的です。
- ビタミンE:血行を促進し、肌に必要な栄養を隅々まで届けます。ナッツ類やアボカドに含まれます。
サプリメントで補うのも一つの手ですが、まずは3食のバランスを整えることが基本です。特に、腸内環境が乱れると肌荒れが長引く傾向にあるため、ヨーグルトや発酵食品を取り入れて、デトックスしやすい体作りを意識しましょう。
質の良い睡眠が「最高の美容液」
寝ている間に分泌される成長ホルモンは、ダメージを受けた肌細胞を修復してくれます。季節の変わり目は自律神経が乱れやすく、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしがちです。
寝る前の1時間はスマホを置き、アイマスクやアロマディフューザーを活用してリラックスできる環境を整えてください。夜の10時から深夜2時までの「ゴールデンタイム」にこだわるよりも、まずは「深く、ぐっすり眠ること」に集中しましょう。
2026年版:季節の変わり目に備える予防習慣
肌が荒れてから対処するのではなく、荒れる前に「備える」ことが、一年中美しい肌を保つ秘訣です。今の時代だからこそ取り入れたい習慣をまとめました。
紫外線と花粉のブロックを徹底する
「春はまだ日差しが弱いから」と油断していませんか?実は3月頃から紫外線量は急激に増え始めます。バリア機能が低下している肌にとって、紫外線は赤みを増幅させる最大の敵です。
日焼け止めは、紫外線吸収剤を使用していないノンケミカルタイプや、UVカットスプレーなどを活用し、肌への負担を抑えつつ守りましょう。
また、帰宅後すぐに洗顔をして花粉や汚れを落とすことも忘れないでください。家の中に刺激を持ち込まない工夫が、翌朝の肌の状態を左右します。
湿度をコントロールする
室内の湿度は50%から60%が理想的です。季節の変わり目は、朝晩の冷え込みでエアコンを使用する機会も多いはず。気づかないうちに肌の水分が奪われています。
デスク周りや寝室には加湿器を設置し、物理的に肌が乾く隙を与えないようにしましょう。出先では、メイクの上からでも使えるミスト化粧水でこまめに水分補給をするのがおすすめです。
季節の変わり目、肌荒れと赤みを防ぐための正しい対策まとめ
いかがでしたでしょうか。季節の変わり目に感じる肌の不調は、決してあなたのケアが間違っているわけではありません。自然界の大きな変化に、体が一生懸命対応しようとしている証拠でもあります。
大切なのは、肌からの「助けて」というサインを見逃さず、いつもより少しだけ優しく接してあげることです。
- 洗浄力を落とし、摩擦を極限まで減らす
- 消炎成分とバリア成分(セラミド等)で守りを固める
- バランスの良い食事と深い睡眠で内側から修復する
- 紫外線や乾燥から物理的にガードする
これらの基本を一つずつ実践していけば、必ず肌は応えてくれます。もし、どうしても赤みが引かなかったり、痛みを感じたりする場合は、自己判断をせずに専門医へ相談することも検討してくださいね。
今の肌を丁寧にいたわることは、数年後の自分の肌を守ることにも繋がります。焦らず、ゆっくり、あなたの肌に合った方法で、この季節を健やかに乗り越えていきましょう。
適切なケアを取り入れて、季節の変わり目の肌荒れ・赤みを防ぐには、日々の積み重ねが何よりの近道です。今日からできる一歩、まずは洗顔の温度を見直すことから始めてみませんか?

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