「最近、今までの化粧水が急にヒリヒリするようになった」「しっかり保湿しているはずなのに、粉を吹くほど乾燥する」……。
40代後半から50代にかけて、そんな出口の見えない肌トラブルに悩んでいませんか?実はそれ、単なるエイジングケア不足ではなく、更年期特有のホルモンバランスの変化が原因かもしれません。
この記事では、更年期に起こる肌荒れの正体と、今すぐ見直すべきスキンケア、そして内側から肌を立て直す食事のポイントを分かりやすくお届けします。
なぜ更年期になると急に肌が荒れるの?
更年期の肌荒れには、目には見えない体の内側の変化が大きく関わっています。主な原因は、女性ホルモンである「エストロゲン」の激減です。
エストロゲンは、肌の潤いを守るセラミドやヒアルロン酸、そしてハリを支えるコラーゲンの生成をサポートする、いわば「天然の美肌ホルモン」。これが閉経前後にガクンと減ることで、肌のバリア機能が急激に低下してしまいます。
バリア機能が弱まった肌は、少しの摩擦や紫外線、外気の乾燥にも敏感に反応します。今まで使っていた化粧品が急に合わなくなるのは、あなたの肌がそれだけデリケートな「超敏感状態」になっているサインなのです。
さらに、自律神経の乱れからくる血行不良も追い打ちをかけます。栄養が肌の隅々まで届かなくなり、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が遅れることで、ゴワつきや吹き出物が治りにくくなるという悪循環に陥ってしまいます。
守りに徹する!更年期のスキンケア見直し術
更年期の肌荒れ対策で最も大切なのは、攻めのエイジングケアを一度お休みして、「徹底的に守る」ことにシフトすることです。
洗顔は「落としすぎない」が鉄則
洗浄力の強すぎる洗顔料は、今のあなたにとって貴重な皮脂まで奪い去ってしまいます。
- アミノ酸系などの低刺激な洗浄料を選ぶ
- 32度〜34度の「ぬるま湯」で洗う(熱いお湯は厳禁です)
- タオルで拭く時は、絶対にこすらず、吸い取らせるように当てる
保湿成分は「セラミド」を最優先に
水分を抱え込む力が弱まっている肌には、バリア機能を補う成分が不可欠です。特におすすめなのが、セラミド配合化粧水です。水分を挟み込んで逃がさないセラミドは、更年期の乾燥対策の強い味方になります。
また、最近注目されているナイアシンアミド配合の美容液も有効です。バリア機能をサポートしながら、同時にシワ改善も期待できるため、更年期の複合的な肌悩みに適しています。
摩擦を最小限に抑える
スキンケアを塗る際、「入れ込もう」として強くパッティングしていませんか?敏感になっている時期は、その刺激が赤みや炎症を引き起こします。手のひらで優しく包み込む「ハンドプレス」だけで十分です。
内側から肌を立て直す食事と栄養の知恵
外側からのケアと同じくらい重要なのが、肌の材料となる栄養素をしっかり摂ることです。
理想の「美肌プレート」を目指して
肌の土台を作るのは、なんといってもタンパク質です。
- お肉、お魚、卵、大豆製品を毎食「片手一杯分」取り入れる
- 大豆イソフラボンは更年期世代の強い味方。納豆や豆乳を積極的に選ぶ
特に大豆イソフラボンが体内で変化して作られる「エクオール」は、エストロゲンに似た働きをしてくれます。体内で作れない人も多いため、気になる方はエクオールサプリメントを活用するのも賢い選択です。
ビタミンACE(エース)で酸化を防ぐ
更年期は活性酸素の影響も受けやすいため、抗酸化作用のあるビタミンをセットで摂りましょう。
- ビタミンA:レバー、人参、ほうれん草(皮膚の粘膜を健やかに保つ)
- ビタミンC:ブロッコリー、キウイ、パプリカ(コラーゲン生成を助ける)
- ビタミンE:アーモンド、アボカド(血行を促進する)
これらをバランスよく組み合わせることで、肌の修復力が高まり、荒れにくい土壌が整っていきます。
辛い時は無理せず専門機関の力を借りよう
「セルフケアを頑張っているのに改善の兆しが見えない」「痒くて夜も眠れない」という場合は、決して根性で乗り切ろうとしないでください。
肌荒れ以外の更年期症状(のぼせ、イライラ、不眠など)も併発しているなら、婦人科で相談してみるのが近道です。ホルモン補充療法(HRT)を受けることで、肌の潤いが劇的に戻り、トラブルが解消するケースも少なくありません。
また、漢方薬も有効です。肌の乾燥がひどい時は当帰芍薬散、赤みや炎症がある時は温清飲など、体質に合わせて処方してもらうことで、全身のバランスを整えながら肌を健やかに導けます。
清潔と保湿で肌ストレスを軽減する生活習慣
毎日の何気ない習慣も、更年期の肌荒れには大きな影響を与えます。
睡眠は最強の美容液
成長ホルモンが分泌される睡眠時間は、肌の修復工場が稼働する時間です。寝る直前のスマホを控え、シルクの枕カバーなど肌当たりの良い寝具を取り入れるだけでも、摩擦による肌ストレスを軽減できます。
紫外線対策は「ノンケミカル」で
バリア機能が落ちた肌に紫外線が当たると、一気に老化と肌荒れが加速します。ただし、強力な日焼け止めは肌の負担になることも。敏感肌用の「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」のアイテムを選び、完全遮光日傘などを併用して、物理的に守る工夫をしましょう。
更年期の肌荒れが治らない?原因と対策、おすすめスキンケア・食事を徹底解説!:まとめ
更年期の肌荒れは、決してあなたのケア不足ではありません。体が大きく変化している時期だからこそ、今まで以上に自分を労わってあげる必要があります。
「あれもこれも」と欲張る必要はありません。まずは洗顔を優しく変えること、そして保湿クリームでしっかり蓋をすること。そんなシンプルな一歩から始めてみてください。
ホルモンバランスの波が落ち着けば、肌も必ず応えてくれます。内側と外側の両面からアプローチして、この変化の時期を穏やかに、そして美しく乗り越えていきましょう。

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