「なんだか最近、化粧水の入りが悪いかも……」
「急にポツポツとニキビができて、顔が赤くなりやすい……」
ゴールデンウィークが明け、新緑がまぶしい5月。気候も穏やかで過ごしやすいはずなのに、鏡を見ると肌のコンディションがガタガタ。そんな「5月の肌荒れ」に悩んでいる方は、実はとても多いんです。
春の終わりから初夏へと移り変わるこの時期は、肌にとって1年で最も過酷なターニングポイント。冬に溜め込んだダメージが表面化するだけでなく、環境の変化によるストレスがダイレクトに肌へ跳ね返ってきます。
いわゆる「肌の五月病」を放置してしまうと、そのまま夏の本番を迎えたときに、深刻なシミやシワ、慢性的な敏感肌を招く原因にもなりかねません。
今回は、なぜ5月に肌荒れが多発するのか、その意外な正体と、今すぐ実践できる「守りのスキンケア」と「内側からのケア」を徹底的に解説します。今日からの習慣を少し変えるだけで、あなたの肌は見違えるほど落ち着きを取り戻すはずです。
なぜ5月に肌が荒れる?知っておくべき4つの理由
5月は、肌のバリア機能が一年で最も揺らぎやすい時期です。その原因を紐解くと、私たちが想像している以上に「過酷な環境」が揃っていることがわかります。
1. 真夏並みに降り注ぐ「UV-A」の急増
5月の紫外線量は、実は真夏の7月や8月とほぼ同等です。特に注意すべきは「UV-A(紫外線A波)」。これは雲や窓ガラスも通り抜け、肌の奥深くにある真皮層にまで到達する性質を持っています。
冬の間、紫外線を浴びる機会が少なかった私たちの肌は、メラニンによる防御態勢が整っていません。そんな無防備な状態に強烈な光を浴びることで、肌の水分が奪われ、バリア機能が低下してしまうのです。
2. 激しい寒暖差と「インナードライ」の深刻化
5月は、日中25度を超える夏日がある一方で、朝晩は10度前後まで冷え込むなど、1日の中での気温差が非常に激しいのが特徴です。
この寒暖差は、肌の潤いを守る「バリア機能」を司る酵素を減少させることが最新の研究でも明らかになっています。表面は皮脂でベタつくのに、内側はカラカラに乾いている「インナードライ」状態になりやすく、これが大人ニキビやごわつきの引き金になります。
3. 春特有の飛散物による「花粉皮膚炎」
スギやヒノキの花粉が落ち着いたと思っても、5月にはイネ科の植物(カモガヤなど)の花粉が飛び始めます。さらに、大陸から飛来する黄砂やPM2.5などの微細な汚染物質が肌に付着。
乾燥して隙間ができた肌にこれらの異物が入じ込むことで、痒みや赤み、ヒリヒリ感を引き起こす「花粉皮膚炎」のような症状が出る人が増えるのです。
4. 「五月病」による自律神経の乱れ
環境の変化による精神的なストレスも無視できません。4月の新生活の緊張がプツリと切れる5月。自律神経が乱れると、血行が悪くなり、肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わり)が停滞します。
古い角質が剥がれ落ちずに表面に留まることで、肌がくすんで見えたり、スキンケアが浸透しにくくなったりするのです。
5月の肌荒れを食い止める「攻めない」スキンケア術
肌が敏感になっている5月に、美白美容液や強いピーリングなどの「攻めのケア」をするのは逆効果です。今はまず、肌のバリアを立て直す「守りのケア」に徹しましょう。
摩擦を徹底的に排除した「クッション洗顔」
肌荒れしているときの洗顔は、とにかく「触らない」ことが鉄則です。
洗顔料をしっかり泡立てて、手のひらではなく「泡の弾力」で汚れを吸着させるイメージで洗いましょう。洗顔ネットを使い、レモン1個分くらいのモコモコした泡を作るのが理想です。
また、お湯の温度は32〜36度の「ぬるま湯」にしてください。熱すぎると肌の油分を奪いすぎ、冷たすぎると毛穴の汚れが落ちません。
導入液と高保湿成分で水分を抱え込む
インナードライを防ぐためには、水分を「与える」だけでなく「蓄える」ことが重要です。
洗顔後、すぐに導入美容液を使って、その後の化粧水の浸透をサポートしましょう。成分としては、肌のバリア機能を補ってくれる「セラミド」や、保水力の高い「ヒアルロン酸」が配合されたアイテムがおすすめです。
化粧水は一度に大量につけるのではなく、少量を数回に分けて、ハンドプレスで優しく押し込むように馴染ませてください。
「ベタつき」を嫌わず、乳液・クリームで蓋をする
気温が上がってくると「乳液を塗るとベタつくから嫌」という声をよく聞きますが、これは5月の肌荒れを悪化させる一番のNG行為です。
水分だけを与えて蓋をしないと、蒸発するときに肌内部の水分まで一緒に奪い去ってしまいます。ベタつきが気になる場合は、油分が少なめのジェルタイプや、低刺激な乳液を薄く伸ばして、潤いに鍵をかけましょう。
日焼け止めは「肌への優しさ」で選ぶ
この時期の紫外線対策は必須ですが、肌が荒れているときは日焼け止め自体の刺激も気になるもの。
そんな時は、「紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)」と記載されているものを選んでください。また、最近では花粉や微粒子汚れから肌を守ってくれるアンチポリューション機能付きの日焼け止めも多く登場しています。
帰宅後は、肌に付着した汚れをできるだけ早く落とすために、すぐにクレンジングをする習慣をつけましょう。
体の内側から5月の肌荒れを改善する習慣
外側からのケアと同じくらい大切なのが、インナーケアです。私たちの肌は、食べたものと睡眠によって作られています。
5月の肌に必要な「美肌栄養素」
肌の調子が悪いと感じたら、まずは食事の内容を見直してみましょう。
- ビタミンB2・B6:皮脂の分泌をコントロールし、ニキビやテカリを防ぎます。納豆、レバー、卵、バナナなどに多く含まれます。
- ビタミンC:紫外線のダメージをケアし、コラーゲンの生成を助けます。キウイ、いちご、ブロッコリーなどが代表的です。
- ビタミンA:皮膚や粘膜の健康を保ち、バリア機能をサポートします。人参やほうれん草などの緑黄色野菜に豊富です。
- タンパク質:肌細胞の材料そのものです。脂質の少ない鶏ささみ、豆腐、白身魚などで良質なタンパク質を摂取しましょう。
睡眠の質が肌の「再生スイッチ」を押す
寝ている間に分泌される「成長ホルモン」は、ダメージを受けた肌を修復する最強の美容液です。
5月は自律神経が乱れやすいため、寝る1時間前からはスマホを置き、アイマスクやリラックス効果のあるアロマなどを活用して、深い眠りに入れる環境を整えてください。特に眠り始めの3時間が、肌再生のゴールデンタイムと言われています。
入浴で副交感神経を優位にする
シャワーだけで済ませず、38〜40度程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、血行が促進され、肌の隅々まで栄養が行き渡るようになります。また、入浴にはストレスを和らげ、副交感神経を優位にする効果があるため、自律神経由来の肌荒れに非常に効果的です。
5月の肌荒れ対策のまとめ。揺らがない美肌へ
5月の肌荒れは、決してあなたのスキンケア不足だけが原因ではありません。急激な紫外線の増加、寒暖差、花粉、そして心の疲れ。これら複数の要因が重なって起こる、ある意味では「仕方のないこと」でもあります。
大切なのは、肌が悲鳴を上げているときに、過剰なケアで追い込まないこと。
「優しく洗う」「しっかり潤す」「徹底的に守る」。この3つの基本に立ち返り、生活リズムを少しだけ整えてあげることで、肌は必ず応えてくれます。
- UV対策を真夏と同じレベルで徹底する
- 保湿は「セラミド」などバリア機能を支える成分を重視する
- 摩擦を避け、刺激の少ないアイテムに切り替える
- 旬の野菜や質の良い睡眠で、内側から修復を助ける
初夏の日差しを笑顔で楽しめるように、今この瞬間の肌を大切に労わってあげてください。小さな積み重ねが、数ヶ月後、数年後のあなたの肌を、より美しく、健やかに育てていくはずです。
5月の肌荒れの原因と対策をマスターして、今年の夏はトラブル知らずの輝く素肌で過ごしましょう。

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