鏡を見てため息をつく朝。ポツンとできたニキビや、ヒリヒリする乾燥、繰り返す赤み。「今日はメイクをお休みしたいけれど、仕事や予定があるからそうもいかない……」そんなジレンマに悩んでいませんか?
肌荒れしている時のメイクは、まるで薄氷の上を歩くようなもの。隠そうと厚塗りすれば悪化が怖いし、かといってすっぴんで外に出る勇気も出ない。実は、2026年現在のスキンケアの常識では「メイク=悪」とは限りません。正しくアイテムを選び、塗り方を工夫すれば、外部刺激から肌を守る「バリア」の役割を果たしてくれることさえあるのです。
今回は、肌トラブルを抱えている時でも、肌を労わりながらキレイに見せるための具体的なテクニックとコスメ選びのポイントを徹底解説します。
肌荒れ中のメイクは「隠す」よりも「守る」が鉄則
肌が荒れているとき、私たちの肌表面(角層)はバリア機能が低下し、スカスカの状態になっています。そこに追い打ちをかけるのが、空気中のホコリや花粉、そして紫外線です。
「肌に悪いから何も塗らない」という選択が、逆に外部ダメージを直接受けさせてしまう原因になることもあります。大切なのは、肌に負担をかけずに、刺激をシャットアウトする「薄く、優しい膜」を作ること。
このとき意識したいのが、以下の3つのポイントです。
- 低刺激な成分構成(ノンケミカルなど)
- 摩擦を極限まで減らすステップ
- 「石けんで落ちる」など、落とす時の負担軽減
「完璧に隠して偽る」のではなく、「肌を保護しながら整える」。このマインドセットが、結果として肌荒れの早期回復を助けてくれます。
敏感な肌を救う!コスメ選びでチェックすべき成分と条件
肌荒れ中に使うコスメは、いつもの「映え」重視から「守り」重視にシフトしましょう。成分表を細かく読み込むのは大変ですが、いくつかのキーワードを覚えるだけで失敗は防げます。
避けるべき成分
アルコール(エタノール)が高配合されているものは、揮発する際に肌の水分を奪い、乾燥を加速させます。また、香料や合成着色料(タール色素)も、炎症が起きている肌には刺激となりやすいため、できるだけ避けるのが無難です。
積極的に選びたい成分
肌のバリア機能をサポートするヒト型セラミド配合のベースアイテムや、炎症を抑える「グリチルリチン酸2K」「アラントイン」が含まれた医薬部外品(薬用)のコスメがおすすめです。また、最近注目されている「CICA(ツボクサエキス)」配合のアイテムも、肌を穏やかに整えてくれます。
「ノンコメドジェニックテスト済み」を確認
ニキビに悩んでいるなら、この表記は必須です。これは「ニキビのもと(コメド)ができにくい処方」であることを確認するテストをクリアしている証拠。すべての人にニキビができないわけではありませんが、大きな目安になります。
摩擦は最大の敵!肌を傷つけないベースメイクの作り方
どんなに良いコスメを使っていても、塗り方が雑であれば肌荒れは悪化します。肌荒れ時のメイクにおいて、最大のタブーは「こすること」です。
1. 下地は「スタンプ塗り」で置く
化粧下地を伸ばすとき、指でグイグイと引きずっていませんか?肌荒れ中は、手のひらや指の腹に広げた下地を、顔の上で優しくプレスするように「置いていく」のが正解です。低刺激 日焼け止めをベースに使う場合も、このスタンプ塗りを徹底してください。
2. ファンデーションは「点」と「面」で使い分ける
顔全体を厚く塗る必要はありません。
- 面(頬や額): 負担の少ないミネラルファンデーションや、軽い付け心地のクッションファンデーションをポンポンと叩き込むように。
- 点(ニキビや赤み): 指先に少量のコンシーラーを取り、気になる部分だけにのせます。境目だけをそっと馴染ませるのがコツ。中央には触れないようにしましょう。
3. パウダーは「ふわっと」が基本
テカリを抑えたいときは、大きめのブラシにフェイスパウダーを含ませ、余分な粉を落としてから、肌に触れるか触れないかの距離で優しくのせます。パフで強く押し付けるのは、摩擦の原因になるので控えましょう。
赤みやニキビを自然に飛ばす「色」の魔法
「肌が荒れているからコンシーラーを塗り固める」というのは、もう卒業しましょう。2026年のメイクトレンドは、肌の質感を活かしたヘルシーな仕上がり。色の補正効果を味方につければ、薄塗りでも驚くほどキレイに見えます。
グリーンのコントロールカラーで赤みを消す
小鼻の脇やニキビ跡の赤みには、グリーン下地が効果的です。赤の反対色である緑を仕込むことで、ファンデーションを厚く塗らなくても赤みがフワッと消えてくれます。
イエローで色ムラを整える
全体的な「くすみ」や、茶色っぽいニキビ跡にはイエローが適しています。日本人の肌に馴染みやすく、健康的で自然なトーンアップが叶います。
ポイントメイクに視線を誘導する
肌のコンディションが悪いときこそ、眉毛を丁寧に描いたり、まつ毛を綺麗にセパレートさせたりして、視線を「肌」から「パーツ」へ逸らしましょう。これを「錯視効果」と呼び、肌の粗を目立たなくさせる立派なテクニックの一つです。
マスク生活や外出中のダメージを最小限に抑えるコツ
せっかく綺麗に仕上げても、外出中に崩れたり、マスクで擦れたりしては台無しです。
フィックスミストで「盾」を作る
仕上げにフィックスミストを吹きかけることで、メイクを肌に密着させ、マスクとの摩擦を軽減できます。また、花粉や微粒子の付着を防ぐアンチポリューション効果のあるものを選べば、外出中の刺激からも守ってくれます。
日中の乾燥にはバームを活用
肌荒れ中は時間が経つと皮むけが目立ってくることがあります。そんな時は、指先に少しだけ保湿バームを取り、乾燥が気になる部分にトントンと置くように馴染ませてください。粉を重ねるよりも、ツヤが出て落ち着いて見えます。
落とすまでがメイク!クレンジングの落とし穴
「肌荒れが悪化した」という原因の多くは、実はメイクそのものではなく「クレンジング」にあります。洗浄力の強すぎるオイルでゴシゴシ洗うのは、バリア機能を破壊する行為です。
クレンジングの選び方
理想はクレンジングミルクやクレンジングジェルのような、厚みがあって肌とのクッションになってくれるタイプ。あるいは、石けんでオフできるコスメを使い、洗顔料のみで済ませるのが最も肌に優しい選択です。
すすぎの温度に注意
熱すぎるお湯は必要な皮脂まで奪ってしまいます。32〜34度程度の、少し冷たく感じるくらいの「ぬるま湯」ですすぐのが鉄則。シャワーを直接顔に当てるのも、水圧による刺激が強すぎるため厳禁です。
肌荒れ中のメイクはどうする?悪化させない隠し方と負担を抑えるコスメ選びの全コツ:まとめ
肌荒れしている時のメイクは、決して悪いことではありません。大切なのは「今の自分の肌が何に怯えているか」を理解し、それに寄り添ったアイテムと手法を選ぶことです。
最後に、今回ご紹介したポイントを振り返ってみましょう。
- 「隠す」から「守る」へ意識を変える。
- アルコールフリーやノンコメドジェニックなど、成分を味方にする。
- 「スタンプ塗り」で摩擦をゼロに近づける。
- コントロールカラーを使って、厚塗りを防ぐ。
- クレンジングは「こすらず、ぬるま湯で」を徹底する。
肌が荒れているときは心まで沈んでしまいがちですが、少しの工夫で「今日も外に出られる」という自信が生まれます。その自信がストレスを減らし、内側からの回復をサポートしてくれるはず。
まずは、あなたの肌を優しく包み込んでくれる低刺激 コスメを一つ選ぶことから始めてみませんか?一歩ずつ、健やかな肌を取り戻していきましょう。

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