「鏡を見るのがつらい……」
朝、洗面所で自分の顔を見て、ため息をついたことはありませんか?ポツンとできたニキビ、カサカサして粉を吹いた頬、そして全体的な赤み。
そんな時、真っ先に頭に浮かぶのが「今日は肌荒れしてるし、化粧しないほうがいいのかな?」という疑問ですよね。でも、現実は仕事や学校、大事な予定があって、すっぴんで外出するのは勇気がいるもの。
結論から言うと、肌の状態によっては「あえて薄く塗る」ほうがいい場合もあれば、「絶対に休ませるべき」場合もあります。今回は、肌荒れ時のメイクの是非から、どうしても隠したい時のレスキュー法、そして健やかな肌を取り戻すためのケアまで、徹底的に深掘りしていきます。
なぜ「肌荒れ中は化粧しないほうがいい」と言われるのか?
よく耳にするこのフレーズには、医学的にも納得の理由がいくつかあります。まずは、メイクが荒れた肌に与える具体的なダメージを知っておきましょう。
クレンジングによる「バリア機能」の破壊
実は、肌荒れを悪化させる最大の原因はメイクそのものよりも、それを落とす工程にあります。ファンデーションをしっかり落とそうとすると、どうしても洗浄力の強いクレンジング剤が必要になりますよね。
肌荒れしている時の皮膚は、外部刺激から身を守る「バリア機能」がボロボロの状態。そこに界面活性剤たっぷりのクレンジングを使い、さらに指でゴシゴシ擦ってしまうと、必要な潤いまで奪い去り、炎症をさらに加速させてしまうのです。
油分の「酸化」が炎症の火に油を注ぐ
化粧品に含まれる油分は、時間が経つと空気に触れて「酸化」します。この酸化した油分は、肌にとって刺激物でしかありません。健康な肌なら跳ね返せますが、弱っている肌にはダイレクトにダメージとなり、ニキビの悪化や赤みを引き起こす原因になります。
毛穴の閉塞とアクネ菌の増殖
特にニキビができている場合、リキッドファンデーションなどで毛穴をピタッと塞いでしまうのは危険です。毛穴の中が酸欠状態になると、ニキビの原因であるアクネ菌が元気に増殖してしまいます。これが「隠せば隠すほどニキビが増える」という悪循環の正体です。
「あえて化粧をしたほうがいい」ケースもある?
「じゃあ、絶対にすっぴんじゃなきゃダメなの?」というと、実はそうとも言い切れません。現代の環境下では、ノーメイクが裏目に出ることもあるんです。
外界の刺激から肌をガードする「防護壁」
今の空気中には、紫外線だけでなく、花粉、黄砂、PM2.5といった微細な刺激物質が飛び交っています。バリア機能が低下した肌にこれらが直接付着すると、さらなるアレルギー反応や炎症を招くことも。
そんな時、低刺激なパウダーや日焼け止めを薄く塗っておくことは、いわば肌に「防護服」を着せるような役割を果たします。
精神的なストレスの軽減
「すっぴんで人に会うのがストレス」と感じるなら、それは肌にとってもマイナスです。ストレスホルモンは肌の再生を遅らせる要因になるため、肌に優しいアイテムを使って適度にカバーし、自信を持って過ごすほうが、結果的に治りが早まるという考え方もあります。
迷った時の判断基準!「休むべき肌」と「隠していい肌」
自分の肌がいま、どのステージにいるのかを見極めましょう。
- 完全にメイクを休むべき状態
- 肌からじゅくじゅくした液体(浸出液)が出ている
- 触れるだけでヒリヒリと痛む、熱を持っている
- 皮がめくれて血がにじんでいる
- 広範囲に強い痒みがある
これらは、もはやスキンケアの域を超えて「皮膚疾患」の状態です。まずは皮膚科を受診し、薬による治療を最優先してください。
- 工夫すればメイクOKな状態
- カサつき、粉吹きがある
- 全体的に少し赤みがかっている
- 化膿していない白ニキビや黒ニキビがある
このレベルであれば、次に紹介する「レスキュー・メイク術」を取り入れることで、肌への負担を抑えつつ綺麗をキープできます。
肌荒れを悪化させない!鉄壁のレスキュー・メイク術
どうしても隠したい時、守るべき鉄則は「引き算のメイク」です。
1. ベースメイクは「パウダー」一択
リキッドやクリームタイプは、肌に密着させるための成分が多く含まれており、落とす際にも負担がかかります。肌荒れ時は、油分が少なく、石鹸だけで落とせる「ミネラルファンデーション」が理想的です。
ミネラルファンデーション2. 「点」で隠して「面」は薄く
顔全体を厚塗りするのは卒業しましょう。赤みやニキビ跡が気になる部分だけ、低刺激なコンシーラーをポイント使いします。
低刺激コンシーラーそれ以外の部分は、色付きのUV下地やパウダーをふわっと乗せる程度に留めると、肌の呼吸を妨げません。
3. メイクツールは毎日「新品」のつもりで
意外と盲点なのがパフやブラシの汚れ。肌荒れしている時に、雑菌だらけのパフを使うのは、わざわざ菌を塗り込んでいるようなものです。使い捨てのスポンジを活用するか、使用したツールは毎日専用のクリーナーで洗浄しましょう。
使い捨てスポンジ化粧をしない日でも「これだけはやって!」という必須ケア
「今日は一歩も外に出ないから、何もしない!」というのは、実は少しもったいないかもしれません。
ぬるま湯洗顔+徹底保湿
ノーメイクの日でも、皮脂や室内の埃は肌に付着します。32度前後のぬるま湯で優しく洗い流し、その直後にしっかり保湿を行いましょう。肌荒れ時は、あれこれ美容液を足すよりも、シンプルに潤いを閉じ込めるケアが一番。
敏感肌用化粧水忘れがちな「家の中の紫外線」
窓から差し込む紫外線は、確実に肌を攻撃します。外出しない日でも、敏感肌用の日焼け止めを塗っておくか、UVカットカーテンを活用して、徹底的に肌を守りましょう。
低刺激日焼け止め肌荒れを内側から立て直すために
外側からのケアと同じくらい大切なのが、インナーケアです。肌は「食べたもの」で作られています。
- ビタミンB群を意識する: 皮脂の分泌をコントロールし、粘膜の健康を保つビタミンB2やB6は、ニキビ・肌荒れ対策の強い味方です。
- 睡眠の質を上げる: 入眠後の最初の3時間に、肌を再生させる成長ホルモンが集中して分泌されます。寝る直前のスマホは控えて、暗い部屋でしっかり休みましょう。
- 水分補給: コーヒーや紅茶ではなく、常温の水をこまめに飲み、巡りを良くすることも大切です。
健やかな肌を取り戻すために。肌荒れ中は化粧しないほうがいい?皮膚科医の視点と正しいケア・隠すメイク術を解説のまとめ
いかがでしたか?
「肌荒れ中は化粧しないほうがいい」という言葉の裏には、肌をクレンジングの摩擦や酸化した油分から守るという重要な意味がありました。しかし、現代社会においては、すっぴんで過ごすことのリスクやストレスも無視できません。
大切なのは、自分の肌の声を聴くこと。
本当に辛い時は思い切って「肌の休日」を作り、どうしても隠したい時はミネラルコスメなどで「保護するメイク」に切り替える。この使い分けができるようになれば、肌荒れに振り回される毎日はもう終わりです。
焦らなくて大丈夫。一歩ずつ、丁寧なケアを積み重ねて、また鏡を見るのが楽しみな自分を取り戻していきましょう。
もし、今のスキンケアに迷いがあるなら、まずは敏感肌でも使える基本の保湿アイテムを見直すことから始めてみてくださいね。
保湿クリームあなたの肌が、明日、今日よりも少しだけ落ち着いていますように。

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