「最近、何を使っても肌がカサカサして痛い……」
「マスク生活や季節の変わり目で、肌荒れが全然引かない」
そんな時、ふと目に入るのが古くから愛されている「馬油(ばあゆ)」ですよね。ドラッグストアでもお馴染みのアイテムですが、「ベタつきそう」「本当に顔に塗って大丈夫?」と一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
実は、馬油は正しく使えば、現代人のゆらぎがちな肌を救う最強の味方になります。しかし、間違った使い方をすると逆効果になってしまうことも。
今回は、馬油がなぜ肌荒れに良いと言われるのか、その秘密から、失敗しないための注意点まで、専門的な視点を交えて分かりやすく解説します。
そもそも馬油とは?なぜ肌荒れに「効く」と言われるの?
馬油は、その名の通り「馬の脂肪」から抽出された天然のオイルです。日本では古くから、火傷や切り傷、あかぎれの民間治療薬として重宝されてきました。
なぜ、数あるオイルの中でも馬油がこれほどまでに支持されているのでしょうか。その最大の理由は、馬油の成分構成が「ヒトの皮脂」に驚くほど似ているからです。
私たちの肌の表面を覆っている皮脂は、外部の刺激から肌を守るバリアの役割を果たしています。馬油には、この皮脂に含まれる「オレイン酸」や「リノール酸」、「リノレン酸」といった不飽和脂肪酸がバランスよく含まれています。
肌に塗った瞬間、まるで自分の皮脂であるかのように角質層までスッと馴染んでいく。この圧倒的な「浸透力」こそが、馬油が肌荒れケアに選ばれる理由です。
馬油が肌荒れケアにもたらす3つのすごいメリット
「ただの油でしょ?」と侮るなかれ。馬油には、植物性オイルにはない独自のパワーが秘められています。
1. 驚異の浸透力でバリア機能をサポート
馬油は肌の隙間を埋めるように素早く浸透します。肌荒れしている状態は、いわば「バリアが壊れてスカスカ」な状態。そこに馬油が入り込むことで、疑似的なバリアを作り出し、内部の水分蒸発を防いでくれます。
2. 炎症を鎮める「リノレン酸」の力
馬油には、炎症を抑える働きがあると言われる「α-リノレン酸」が含まれています。カサカサして赤みを持った肌や、ヒリヒリする乾燥肌を優しく包み込み、落ち着かせてくれる効果が期待できます。
3. 血行を促進してターンオーバーを整える
馬油を肌に塗ると、ごくわずかに皮膚の温度が上がると言われています。これにより血行が良くなり、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」を正常に近づける手助けをしてくれます。古い角質が剥がれ落ち、新しい健康な肌が育ちやすい環境を作ってくれるのです。
【要注意】馬油で肌荒れが悪化する!?逆効果になるパターン
良いこと尽くめに見える馬油ですが、使い方や肌質によっては、逆に肌トラブルを招く「落とし穴」があります。ここを理解しておくことが、美肌への近道です。
脂漏性湿疹やニキビ肌の方は慎重に
馬油に含まれる成分は、実は「マラセチア菌」や「アクネ菌」といった、肌の常在菌のエサになることがあります。
もともと皮脂分泌が過剰なタイプの方や、赤く腫れたニキビがある場所に大量に塗ってしまうと、菌が繁殖して炎症が悪化する恐れがあります。自分の肌が「乾燥による荒れ」なのか「皮脂過多による荒れ」なのかを見極めることが大切です。
酸化したオイルは「毒」になる
馬油の弱点は「酸化しやすい」こと。空気に触れたり、高温の場所に放置したりすると、オイルが酸化して「過酸化脂質」に変わります。
酸化した馬油は独特の油臭いニオイがし、これを肌に塗ると激しい刺激になります。せっかくのケアが、肌を老化させる原因になってしまうため、保存状態には細心の注意が必要です。
塗りすぎはインナードライを招く
「たくさん塗れば潤うはず」とベタベタに塗るのはNGです。肌の表面が油分で過剰に覆われると、肌自らが水分を蓄える力が弱まってしまうことも。あくまで「足りない分を補う」という意識が重要です。
肌荒れを救う!馬油の正しい使い方ステップ
馬油の力を最大限に引き出すには、塗る「タイミング」が命です。一般的なオイルケアとは少し違う、おすすめの手順をご紹介します。
ステップ1:洗顔直後の「ブースター」として使う
一番のおすすめは、洗顔後、顔がまだ濡れているくらいの状態で使う方法です。
手のひらにソンバーユを小豆1粒分ほど取り、体温で温めてから、顔全体に薄くプレスするように馴染ませます。
ステップ2:その後に化粧水をたっぷりと
馬油が馴染んだ後、いつもの化粧水をつけてください。驚くほど水分の入りが良くなるのを感じるはずです。馬油が「水の通り道」を作ってくれるため、内側からふっくらとした肌に仕上がります。
ステップ3:乾燥が気になる部分にだけ重ね付け
目元や口元など、特に乾燥がひどい部分には、最後に米粒程度の量を薄く重ねれば完璧です。
失敗しない馬油の選び方と保管のコツ
せっかく馬油を取り入れるなら、肌に優しいものを選びたいですよね。
「純度100%」を基準に選ぶ
成分表示を見て「馬油」のみが記載されているものを選びましょう。香料や防腐剤が入っているものは、敏感な肌には刺激になる場合があります。有名なところでは薬師堂 ソンバーユなどが、純度が高く支持されています。
冷蔵庫保管がベスト!
馬油は熱に弱いため、夏場はもちろん、一年を通して冷蔵庫で保管するのが理想的です。ひんやりしたオイルは、お風呂上がりの肌を引き締めてくれる効果もありますよ。
馬油で肌荒れは治る?正しい使い方と逆効果になる注意点のまとめ
馬油は、私たちの肌に最も近い天然のバリア成分です。
- 洗顔直後に薄く塗る「ブースター使い」を徹底する
- 脂性肌やニキビがひどい時は使用を控える
- 酸化を防ぐために冷蔵庫で保管し、早めに使い切る
この3つのポイントを守れば、馬油はあなたの肌荒れ悩みを解消する心強いパートナーになってくれます。
「最近肌の調子が悪いな」と感じたら、まずはシンプルに馬油一つから、ケアを見直してみませんか?自然の恵みを賢く取り入れて、トラブルに負けない、しなやかで強い肌を手に入れましょう。

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