「毎日スキンケアをしているのに、なぜか肌がカサつく」「乳液を塗るとベタベタして、かえってニキビができそう」……そんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、乳液はただ顔に広げればいいというわけではありません。せっかく良い成分が入った乳液を使っていても、付け方が間違っていると、その実力を半分も引き出せていない可能性があるんです。
この記事では、美肌の土台を作る乳液の正しい付け方について、基本の順番から肌質別のコツまで、今日からすぐに実践できる方法をプロの視点で徹底解説します。
なぜ「乳液の付け方」ひとつで肌が変わるのか
スキンケアにおいて、化粧水が「水分補給」の役割を担うなら、乳液は「水分の維持と肌の柔軟化」を担う名脇役です。
私たちの肌の表面には、水分と油分が混じり合った「皮脂膜」という天然のバリアが存在します。洗顔後の無防備な肌に化粧水で水分を与えても、そのままではどんどん蒸発してしまいます。そこで乳液の出番です。
乳液に含まれる適度な油分が、化粧水の水分を肌に閉じ込める「蓋」の役割を果たし、同時に角質層を柔らかくほぐしてモチモチの質感に導いてくれます。この「蓋」がムラになっていたり、量が少なすぎたりすると、バリア機能がうまく働かず、乾燥や肌荒れを引き起こす原因になるのです。
乳液を塗る正しい順番とベストなタイミング
スキンケアには、効果を最大化するための「黄金の順番」があります。
基本は「水分の多い順」に重ねる
一般的なスキンケアのステップは以下の通りです。
- クレンジング・洗顔(汚れを落とす)
- 導入美容液(次に使うアイテムの浸透を助ける)
- 化粧水(水分を補給する)
- 美容液(特定の悩みにアプローチする)
- 乳液(水分を閉じ込め、肌を柔らかくする)
- クリーム(さらに油分で保護する)
基本的には「水分の多いものから、油分の多いものへ」という流れになります。乳液は美容液の後、クリームの前に塗るのが正解です。
もし、お使いのアイテムが「先行乳液(洗顔後すぐに使うタイプ)」である場合は、メーカーの推奨通り、化粧水の前に使用してください。例えばアルビオン 乳液やコスメデコルテ 乳液の中には、この先行型が多く見られます。
「化粧水がなじんだ後」が塗り時
化粧水を塗った直後、顔がビショビショの状態で乳液を重ねていませんか?
これでは乳液が化粧水の水分で薄まってしまい、肌への密着力が弱まってしまいます。
化粧水をハンドプレスし、手のひらが肌に「吸い付くような感触」になったタイミングが乳液を塗るベストな合図です。時間にして、化粧水のあと1〜2分置くのが理想的といえます。
実践!乳液の効果を引き出す「5点置き」と塗り方のコツ
それでは、具体的な塗り方のステップを見ていきましょう。ポイントは「摩擦を避けること」と「均一に広げること」です。
1. 適切な使用量を守る
乳液の適量は、一般的に「10円玉大」程度と言われています。
少なすぎると指と肌の間で摩擦が起き、肝心の保湿も不十分になります。逆に多すぎると、ベタつきやメイク崩れの原因になります。まずはパッケージに記載されている「規定量」をしっかり守ることから始めましょう。
2. 手のひらで温める
手に取った乳液をすぐに顔へ乗せるのではなく、両手のひらを軽く合わせ、体温で温めてください。乳液は温まることでテクスチャーが柔らかくなり、肌へのなじみ(親和性)が劇的に向上します。
3. 顔の「5点」に置いてから広げる
乳液をいきなり頬に塗り広げるのはNGです。まずは、以下の5箇所に乳液を置いてください。
- おでこ
- 両頬(2箇所)
- 鼻の頭
- あご
こうすることで、顔全体にムラなく、均一な厚さで乳液を伸ばすことができます。
4. 内側から外側へ、優しく滑らせる
指の腹(第2関節くらいまで)を広く使い、顔の中心から外側に向かって、優しくアイロンをかけるようなイメージで伸ばします。
- 頬:中心からこめかみに向かって斜め上に
- おでこ:中央から生え際に向かって扇状に
- 鼻:上から下へ、小鼻の脇もしっかりと
5. 細かい部分は「指先」で仕上げる
目元や口元、鼻の周りなどは凹凸があり、塗り残しやすい部分です。ここは指先を使って、トントンと優しく叩き込むように丁寧になじませましょう。
6. 最後に「ハンドプレス」で密着
仕上げに、両手で顔全体を包み込むようにハンドプレスします。手のひらの体温で乳液を肌の角質層まで押し込むイメージです。このひと手間で、仕上がりのしっとり感が全く変わります。
手で塗る?コットンで塗る?それぞれのメリット
乳液を付ける際、手とコットンのどちらが良いか迷う方も多いでしょう。結論から言うと、どちらにもメリットがあります。
手で塗るメリット
- 摩擦が少なく、デリケートな肌にも優しい。
- 手の感触で、その日の肌のコンディション(ザラつきや乾燥)に気づきやすい。
- 乳液がコットンに吸収されないため、少量で済む(経済的)。
コットンで塗るメリット
- 表面の凹凸にフィットし、塗りムラができにくい。
- 余分な皮脂や不要な角質を穏やかに拭き取る効果がある。
- 手を汚さずにケアができる。
シルコット うるうるコットンのような、乳液の含みが良いコットンを使うと、摩擦を抑えつつ均一に塗ることができます。乾燥がひどい時は「手」、夏場のベタつきや角質が気になる時は「コットン」と使い分けるのも賢い方法です。
【肌質別】乳液の付け方のパーソナライズ術
すべての部位に同じ量の乳液を塗っていませんか?実は、顔の中でも皮脂の分泌量は場所によって異なります。自分の肌質に合わせて「塗り分ける」ことが、美肌への近道です。
乾燥肌さんの場合
顔全体に規定量よりやや多めに使いましょう。特に乾燥しやすい目元や口元は、一度全体に塗ったあと、さらに少量を指先にとって「追い乳液」をするのが効果的です。カサつきが気になる夜は、乳液のあとにニベア クリームなどの重めのクリームを重ねて、鉄壁のバリアを作りましょう。
脂性肌(オイリー肌)さんの場合
「ベタつくから乳液は塗りたくない」という声をよく聞きますが、これは逆効果。水分が不足すると、肌は自らを守ろうとして余計に皮脂を分泌してしまいます。
脂性肌さんは、テカリやすいTゾーン(おでこ・鼻)はごく薄く、乾燥しやすいUゾーン(頬・あご)を中心に塗るようにしましょう。さっぱりタイプの乳液を選ぶのもポイントです。
混合肌さんの場合
一番テクニックが必要なのが混合肌です。
頬はカサつくのに鼻はテカる……そんな方は、部位ごとに量を変えましょう。まず乾燥する部分から塗り始め、最後に手に残った微量の乳液を鼻や額に馴染ませる程度に留めると、全体のバランスが整います。
意外と知らない!乳液活用の応用テクニック
基本の付け方をマスターしたら、さらに肌を格上げする応用編に挑戦してみましょう。
乳液仮面返し(パックの格上げ)
美容のプロも実践している裏技です。
- お好みのシートマスクでいつも通りパックする。
- 5〜10分後、マスクを剥がす直前に、マスクの表面(顔に接していない面)にたっぷりと乳液を塗る。
- マスクを裏返し、乳液がついた面を肌に密着させてさらに5分置く。これだけで、エステ帰りのようなふっくらとした超保湿肌が手に入ります。
ボディ・デコルテケア
顔のケアが終わったあと、手に残った乳液をそのままにしていませんか?
首筋からデコルテにかけては、非常に皮膚が薄く、年齢が出やすい場所です。手に残った乳液を首から鎖骨にかけてさっと伸ばす習慣をつけるだけで、数年後の肌のハリが変わってきます。
朝の乳液とメイク崩れを防ぐ方法
「朝、乳液を塗るとメイクがヨレる」と悩む方は、付け方の後に「待つ時間」を意識してみてください。
乳液を塗ってすぐにファンデーションを重ねると、油分同士が混ざり合って崩れやすくなります。乳液を塗った後、3〜5分ほど置いて肌になじませるか、急いでいる時は清潔なティッシュで顔を軽く押さえて、表面の余分な油分を吸い取ってからメイクを始めましょう。
また、UVカット効果のあるエリクシール 朝用乳液のようなアイテムを使えば、乳液と日焼け止めを一度に済ませられるため、重ねる回数が減り、メイクの密着度が高まります。
乳液の正しい付け方で、理想の「うるふわ肌」を手に入れよう
いかがでしたか?乳液は、ただの「蓋」ではなく、肌の質感を柔らかく整え、健やかなバリア機能を維持するために欠かせないアイテムです。
最後に、今日から意識したい大切なポイントをおさらいしましょう。
- 順番を守る: 基本は化粧水・美容液の後、クリームの前。
- 量をケチらない: 10円玉大を目安に、摩擦を防ぐ。
- 温めてから5点置き: 体温でなじみを良くし、ムラなく広げる。
- パーツごとに調整: 乾燥する場所には重ね付け、テカる場所は薄く。
- ハンドプレス: 手のひらでじっくり押し込む。
もし今使っている乳液で効果を感じにくいなら、まずはこの付け方を1週間続けてみてください。肌の水分保持力が上がり、夕方の乾燥やくすみが気にならなくなるはずです。
正しい乳液の正しい付け方をマスターして、鏡を見るのが楽しくなるような、しっとり柔らかい理想の肌を目指しましょう。

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